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■ 消化器系の薬

食道・胃・十二指腸
パリエット
Q:19歳女性  むかむかする、胃が痛い、胸やけがするので近所の先生に言いましたら、パリエットを出してくれました。どういう薬ですか。
A:

 パリエットは胃酸の分泌を抑制して、胃の粘膜を守る薬剤です。プロトンポンプ阻害薬という部類の薬剤で、ガスターなどのH2ブロッカーよりも胃酸分泌抑制作用が強くて、優れた薬剤です。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの症状を改善するのですが、胃がんなどの悪性の病気があっても症状が良くなって見落としてしまうこともありますから、定期的に胃の検査を受ける必要があります。
  胃潰瘍や十二指腸潰瘍は6週間程度服用を続ければ治癒してしまいますので、逆流性食道炎の維持療法でない場合は6週間くらいで中止することになっています。 製薬会社の説明では5年継続服用している例でも特に副作用は認められないとのことです。

 

ガスター
Q:
54歳 女性

 ガスターを飲んでいるが、姉が乳がんなので心配。飲むとのどが詰まる感じがするので、それも心配。
A:

 ガスターはH2ブロッカーで胃酸の分泌を抑制し、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎、逆流性食道炎などでの上腹部痛、胸やけなどを速やかに改善し、高い治癒率を示します。タガメットは同じH2ブロッカーでも、女性化乳房(男性でも女性のように乳房が張ってくる)が起こることがありますが、ガスターはその様な報告はないようです。ガスターが乳がんを引き起こすと言うことはありません。
  胸が張ってきた、喉が詰まる感じがするなど、薬を飲んで気になる症状が出たときには主治医に言って他の薬に替えて貰った方が良いと思います。

 

ガスター
Q:73歳男性

 ガスターについては厚生省から使用注意の指示が平成8年3月27日に出たと思いますが、未だに使用されているのか、不安です。

A:

 ガスターは稀に副作用が出ることはありますが、通常の使用では、殆ど問題になりません。この種類の薬が開発されたことによって、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの治癒率が格段と上昇し、手術が必要な例が殆どなくなったのは事実です。 但し、副作用を考えて、漫然と服用することは好ましくなく、症状がなくなったら服用を中止しなければなりません。
 もし、あなたが腹痛などの症状がなくなっている場合は、主治医と相談して、中止してもらって下さい。
  非常に有効な薬の場合は、多少の副作用があっても、注意して使用するのがよいと思います。 例えば、副腎皮質ホルモン剤や鎮痛消炎剤などは副作用が多いのですが、利点と副作用を秤にかけて利点の法が多いと考えられる場合は 注意深く使用します。

セルベックス
Q33歳女性

 頭痛、喉の痛み、咳、痰のためセルベックスを服用しています。多分風邪だと思う。薬の特徴、作用、副作用、服用時の注意、処方対象、警告、配合禁忌。
 

 セルベックスは胃薬で、風邪薬ではありません。胃炎、胃潰瘍での胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善などに適応があります。胃の粘液中のリン脂質の濃度を高めて胃酸から胃の粘膜を保護します。 また、プロスタグランジン合成能も亢進させて難治性潰瘍にも治療効果を示します。薬剤によって胃の粘膜が障害されるのを予防するために抗生物質、副腎皮質ホルモン薬、非ステロイド性消炎鎮痛剤などと併用することが多い薬です。注意すべき副作用は肝機能障害、黄疸、その他の副作用は血小板減少、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇、便秘、下痢、口渇、腹痛などがあります。配合禁忌は特にありません。飲み方は通常食後に服用します。

整腸剤
Q:
21歳 女性

 過敏性腸症候群という診断をされ、フェロベリンA、安定剤、自律神経調節剤など多くの薬を飲まされています。薬を減らしたいのですが、どうしたらよいでしょうか。
A:

 フェロベリンAは、どちらかといえば下痢止めに入ります。貴女の場合、いろいろな症状が出ているので本人もさることながら、主治医も悩んでいらっしゃるのではないかと想います。 まず、食生活を規則正しくするように心掛けて下さい。朝食を抜かない、夕食も早めに食べ終える。間食、夜食を避ける。偏食をしない。野菜を多く食べるようにする。バター、マーガリン、フライ、炒め物、揚げ物、ハンバーグ、ポテトフライ、フライドチキンなどの油を使う料理は極力避ける、煮物、生野菜、温野菜、ご飯、みそ汁、刺身、焼き魚などの和食を主体にするなどが基本です。 現在、精神的なストレスの問題があるでしょうか? 気分転換を上手に図るようにして下さい。ハイキング、ダンス、水泳、卓球など体を動かすものと、絵画、映画、音楽など心の安らぎが得られるものと少なくとも2種類を上手に使い分けて下さい。 薬はなるべく少ない方が良いに決まっています。安定剤や自律神経調節剤などを投与されていますが、食生活の改善、趣味、運動などにより、症状が緩和されてきたら、主治医と相談して、薬を徐々に減らしてもらうようにして下さい。

 

ナゼア
Q:
26歳 女性

 ナゼアという薬を処方されたのですが、どういう薬ですか。なるべく早く教えて下さい。
A:

 今回ご質問のナゼアは抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)という効能です。セロトニン受容体拮抗型の制吐剤で、一般名は塩酸ラモセトロンといいます。


下血
Q:
19歳女性

 最近、お腹の調子が悪くてすぐムカムカしたりして、食欲があまりでません。先日、お腹が痛くて便をしてたまたま見たら半分以上が血に染まった血便でした。このような場合、いったいどのような症状が疑われるでしょうか?
A:

 胃・十二指腸からの出血は黒色のタール便、大腸からの出血は粘血便、直腸・肛門からの出血は鮮血色便のことが多いのです。貴女の場合は赤い鮮血便ですから内痔核からの出血ではないかと思われます。便秘で力んだときなどに肛門周囲の静脈叢が破れて出血するのです。肛門科、消化器外科などを受診して見て下さい。年齢から悪い病気は考えにくいと思いますが、診察を受けておいた方が安心できるでしょう。


膵臓腫瘍術後
Q:
62歳 男性

 私は膵臓の腫瘍のための手術を受けました。その他胃腸障害、高血圧、肝炎などで多種類の薬をもらっています。(別紙) 薬の副作用が心配です。
A:

 膵臓の手術をされ、色々な薬を服用されているようですね。膵臓の手術を受けたあとは、食べ物の消化、吸収も今までのようにできなくなります。少しずつ、回数を増やして、好き嫌いをしないで、栄養のバランスを良く、よく噛んで食べるようにして下さい。また、夜寝る前の食事は避ける事も大切です。
 膵臓の手術では胃、十二指腸、胆嚢、肝臓などの臓器の一部を切除する場合もあり、また、手術中の輸血、麻酔などの影響が残っている可能性もあります。腫瘍の種類によっては抗がん剤を使う場合もあるでしょう。薬剤の副作用で一番多いのが薬疹です。 薬疹がでた場合は、その薬は中止しなければなりません。その上で、食事療法などを行い、コントロールが上手く行かない場合、他の薬剤に変えてみます。 薬疹がでる場合、肝機能を助けるため、睡眠時間、安静時間を増やすことも大切です。 主治医と相談しながら治療を続けて下さい。


ウルソ
Q:
63歳 男性

 ウルソ100mgを飲んでいて薬剤性肝障害がかえって悪くなることはあるのですか。
 

 ウルソは肝機能改善、利胆作用、胆石溶解作用など種々の作用があります。 C型肝炎、B型肝炎などでインターフェロン注射の後などウルソ100mgを1日3錠処方されることもあります。この治療で、AST(GOT)、ALT(GPT)などの酵素が50-100程度に落ち着く患者さんも多いようです。
ウルソなどの肝機能改善薬でも薬自体が化学物質ですから、人によっては肝機能障害などの副作用が出ることはあります。
  一般的にいって、飲んだとき何となく違和感があるときは薬剤を変更してもらった方がよいと思います。そのまま続けていると、薬疹、肝機能障害、腎機能障害などの副作用が現れることがあるからです。肝機能障害の治療法には色々ありますから、主治医と相談して他の方法に変えて貰って下さい。


慢性C型肝炎
Q:
58歳 男性

 慢性C型肝炎といわれています。今、定期的に強力ミノファーゲンの静脈注射を続けています。将来の見通しはどうでしょうか。いろいろ本を読んだりすると、不安になることがあります。
A:

 慢性C型肝炎に感染した場合、治癒するということは難しいのです。C型肝炎ウイルスに感染すると、肝機能障害が徐々に進行し、慢性肝炎、肝硬変を経て、感染後30-35年すると、肝がんが発生する頻度が高くなります。
  C型肝炎の治療として、インターフェロンが有効とされていますが、症例数を重ねてみますと、治る肝炎と、治らない肝炎に分けられることが明らかになってきたのです。AST(GOT)、ALT(GPT)が正常値を持続するようにするのが目標ですが、これらの数値が正常だと、肝炎が進行しないのかというと、やはり少しずつ進行しているのです。
  そこで、治療法は2つに別れてしまうのです。1つは、酵素が正常だから治療をしないで定期的に検査をして様子を見る方法。もう1つは、少しずつでも進行しているのだから、現時点で最も良いと考えられる治療を続け、将来、もっと良い方法が開発されたら、そちらに切り替え、肝臓がんにならないようにしようというものです。
  どちらが正しいか決定的なことはいえないのが現状です。今行っている治療がどの程度有効かは、本当のところはハッキリしないのですが、将来、肝がんにならない率を高めることが出来るのではないかと思われるのです。
 私だったら、患者さんにこのような話をして、納得して貰ってから治療を続けたいと思います。強力ミノファーゲンCの静注もしているのですから、現時点では最も良い治療法の1つを受けていると思います。 年に1-2回は腹部エコーやCTスキャン検査で肝臓がんが出来ていないことを確認し続けることが必要です。


小柴胡湯
Q:
23歳 女性

 私は類天疱瘡と肝機能障害のため、ツムラ小柴胡湯を処方されています。肝障害にも効く薬はどんなものがありますか。
A:

 類天疱瘡は大変難しい病気ですね。根気よく治療を続けて下さい。あなたの肝機能障害はどうしておきたのでしょうか。皮膚科の薬による副作用のためでしょうか。
 小柴胡湯は抗炎症作用が主で、肝機能障害にも有効です。
  漢方薬は一般的にその人の証にあわせて使うようになっています。実際には診察して、その薬がその人に合うと思われる場合に使うのです。漢方薬は実証と虚証とで、使う薬が違います。肝機能障害だから全ての人に小柴胡湯が効くとは限らない理由です。虚症の人は補中益気湯を用いることもあります。
  小柴胡湯を4-8週間使ってみて、肝機能障害に効果が見られない場合、他の薬に変更することも実際にはしばしばあります。
 ウルソは利胆、肝保護作用がある良い薬です。
 グリチロンも薬剤性肝機能障害に用いられます。グリチロンと同じ様な成分の強力ミノファーゲンCの静脈注射も効果は充分に認められています。

 

胆石症
Q:
52歳 女性

 人間ドックで胆石を指摘されました。手術を勧められているのですが、痛みがない場合は受けなくてもよいでしょうか。
A:

 胆石症で手術をした方がよいのか、しなくても良いのかは消化器外科の専門医の診察を受けて相談して下さい。診察した上でないと何とも言えません。胆管は直径3mm位ですから、それよりも小さな石は胆管に入ることは殆どありません。出張や海外旅行が多い人は旅の最中に胆石発作を起こしても困りますから手術を受けておいた方がよいと思います。腹腔鏡で胆嚢を摘出する術式で、入院は3〜5日です。 腹に数個の穴を開けるだけで、胆石を摘出できます。


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