2002年の正月は北イタリアのベネツィア、フィレンツェ、ローマの3都市を巡りました。最初に訪れたベネツィアはアドリア海に浮かぶ小さな島々を太鼓橋でつないである都市で、街の中には車が入れないのです。人々は歩くか、ゴンドラに乗るしか交通の便がないので大きな家具や、重い荷物を運ぶには実に不便です。また、アドリア海の潮位によって、街全体がしばしば床上浸水に見舞われるようで、私はとても住む気にはなれません。
フィレンツェはルネッサンス時代の晴舞台として歴史でも名高いところです。ミケランジェロのダビデ像はやはり感動しました。写真とかテレビで見るのとはさすがに迫力が違います。ダビデが草履を履いていることとか、左肩から架けている布が右腰のところで結んであるとかの小さな発見をしました。そう言えば、こんな話を思い出しました。
ミケランジェロが足場に乗ってこの像を作っているときに、注文した側の司祭の1人が下の方から、顔の辺りの出来映えに文句をつけたのです。彼は表立って反発せずに鑿を振るう真似をしながら手に持っていた大理石の粉を落としました。顔は全く変わっていないのに、その司祭は自分の支持通りになったと満足して引き上げたというのです。
小説や映画で憧れていた街の中央に聳え立つドーモ(教会の大伽藍)に登ったのが大晦日の夕方でした。夕闇に浮かび上がる町並みに一緒に登った人たちがオーッと歓声を上げたのでした。その日は、夕焼けがとても感動的だったのです。
イタリア旅行は食事も楽しみでしたが、今回のツアーはパスタ、野菜、魚で終了というコースばかりでした。また、どのレストランでもハウスワインが美味しくなかったのです。ワインファンとしてはちょっぴり不満が残る旅でした。